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ニューロマーケティングとは、脳科学の知見を取り入れ、言語化できない感情までをもマーケティングに取り込もうとする試みです。 今まで、マーケターにとって顧客の感情や単純なアンケートに現れない顧客の気持ちは分析し得ないものでした。 しかし、その分析を徐々に可能にしてくれているのがニューロマーケティングなのです。 この記事ではニューロマーケティングの仕組みやそれが可能にしてくれること、そして実際の導入例などについてご紹介します。

▶︎▶︎BtoBマーケティングについて興味のある方はこちらの記事も併せてご覧ください!

ニューロマーケティングとは?

脳科学を使った「ニューロマーケティング」とは?| Mazrica Sales (旧 Mazrica Sales (旧 Senses) )  Lab.|1

ニューロマーケティングとは、脳科学の発展によって得られた様々な手法を用いて、消費者の心理や好みなどを把握しマーケティングに取り入れようとする方法です。
消費者の脳の反応を計測してマーケティングに取り入れるという昔では考えられなかったことを、現代の技術が可能にしました。

ニューロマーケティング誕生の背景

ニューロマーケティングの背景には、人々の「感情」や「本音」を知ろうとするマーケターの飽くなき探究心があります。

消費者は、スーパーでものを購入するとき、何を決め手として購入するでしょうか。

今まで、購入のきっかけとしては「値段」や「美味しさ」「デザイン」など多くのトリガーが考えられてきました。

しかし、実際に購入している消費者の心情としては、「なんとなく購入した」という意見が大半を占めるのではないかと思います。

たとえ「美味しい」だとか「デザインがいい」という理由があったとしても「なぜ美味しいと感じたのか」「なぜそのデザインが好きなのか」と問われれば「なんとなく」という反応に収束することが考えられます。

ですが、その「なんとなく」は消費者としては言語化以前の出来事であり、アンケートなどでは消費者の意見として表出しづらい部分でした。

その結果、「なんとなく」は重要なトリガーであるにも関わらずマーケターにとって分析不可能なものだったのです。

そこでニューロマーケティングの重要性が出てきました。

つまり、結局は脳の電気信号にすぎない「なんとなく」や言語化以前の感情を脳科学で解き明かし、マーケターにとって分析可能なものにしようという動きが活発化したのです。

結果として、「ニューロマーケティング」が確立していったのです。

ニューロマーケティングのメリット

ニューロマーケティングのメリットは、背景のところでも説明したように、言語化できない消費者の情報をデータとして手に入れられるようになるという点があります。

消費者の意思決定プロセスの95%は無意識下で行われているとする研究もあり、無意識を分析できるようになるというのはマーケターにとって大きなメリットです。

さらに、時間ごとにどのように感情や感じ方が変化しているかも脳波により分析することができるので、ある時点のみの情報を集めるアンケートでは目に見えない消費者心理の移り変わりも分析することができます。

このように、ニューロマーケティングを導入することで今までは無意識に左右されていたことも解き明かせるようになるのです。

【参考記事】5Gで変わるビジネス|5Gのメリット・デメリットやこれからの営業活動

ニューロマーケティングの課題

ニューロマーケティングの課題としては第一に倫理的な問題が挙げられます。

人間の脳には個人に関する様々な情報が詰まっており、それを科学の力で分析するということがどこまで許されるのか、という問題があります。

つまり、人間の脳は最もプライバシーとして守られなければならない部分であり、そのプライバシーに関わることを果たしてマーケティングに安易に転用してもいいのだろうか、という議論が十分になされていない可能性があるのです。

第二には、ニューロマーケティングがまだまだ発展途上な技術であることが挙げられます。

脳科学の理論は日進月歩です。ある時までは真と信じられていたことが本当は誤っていた、ということも十分あり得ます。

それゆえに、ニューロマーケティングの理論や結果も本当に正確かどうかがまだはっきりとはわからないのです。

確かにニューロマーケティングは最先端の技術でありとても便利ですが、新しいものであるがゆえに応用された結果のデータがまだ十分ではなく失敗する可能性も秘めているということに留意してください。

ニューロマーケティングの活用方法

脳科学を使った「ニューロマーケティング」とは?| Mazrica Sales (旧 Mazrica Sales (旧 Senses) )  Lab.|2

ニューロマーケティングを行う方法としては、現在様々な方法が考案されています。

ここでは、ニューロマーケティングを行う際に重要になる3つの指標とニューロマーケティングの手法について紹介します。

ニューロマーケティングの3つの指標

ニューロマーケティングには①生理指標②行動指標③主観指標という3つの重要な指標があります。

①生理指標

生理指標とは、脳波・前頭葉に流れ込む血液量・心拍数といった数値のことです。これらはいずれも身体に関わる数値ですが、自分自身でコントロールできるものではありません。

例えば、緊張した時に心拍数は早くなりますが、それは自分で意識的に心拍数を早めたものではありませんし、その際に落ち着こうと思って心臓の動きをおさめることもできませんよね。

感情と連動して動くものでありながら、自分で意識的にコントロールできるものではないために、これらの情報は隠された感情を解き明かすことにぴったりです。

ゆえに、ニューロマーケティングでは脳波や血液量・心拍数のデータを生理指標として重要視します。

②行動指標

行動指標とは、人間の心身の働きをテストなどを用いて定量的に分析したデータのことです。

例えば、ある複数の商品が目の前に並べられていたときに、視線がどのように動いたのかを計測したり、ある商品を目にした後に何らかの反応があるまでの時間を計測したりした結果得られるものが行動指標です。

③主観指標

主観指標とは、従来のマーケティングでも用いられてきたアンケートや面接調査の結果をさします。

もちろん、従来のありがちなアンケートよりもより洗練されたアンケートを作る必要はありますが、概ね今までのものと変わらないと考えてしまって構いません。

アンケートは、もちろん欠点もありますが、それでも人々の意識を探る重要なきっかけです。

脳波や視線などの指標だけでなく、アンケートなども効果的に組み合わせつことによりニューロマーケティングをより深めることができるのです。

調査の仕方

ニューロマーケティングには様々な調査の仕方があります。ここでは代表的なfMRIとEEG、アイトラッキング、表情認識について紹介します。

・fMRIとEEG

fMRIとEEGはそれぞれ脳の働きを調べるものです。

fMRIはMRIの一種であり、磁力を利用することによって脳内の血液の循環量を調査します。そして、血液量によって脳の活性している部位や活性の程度を調べることができるのです。

一方、EEGでは脳波を調べます。

電極を頭に貼り付け、外的刺激によって変化する脳波を調べることで、商品に対する脳の反応をチェックすることができるのです。

・アイトラッキング

アイトラッキングとは、日本語で言うと視線計測のこと。

人が何を・いつ・どのように見たかを眼球の動きを計測することによって調査することができます。

アイトラッキングは例えば商品パッケージの決定などに有用です。
「一目で目を引くデザインとは何か」と言うことを文字通り目の動きを検査することで判断できるからです。

他にも様々なものに応用できそうですね。

・表情認識

表情認識とは、文字通り顔の動きといった表情を計測する技術のことです。
そして、その表情からその人の感情を科学的に判断することができます。

今では表情認識を行うAIなども登場しており、グッと機械的にマーケティングを進められるようになりそうなところが強みです。

ニューロマーケティングの活用事例

脳科学を使った「ニューロマーケティング」とは?| Mazrica Sales (旧 Mazrica Sales (旧 Senses) )  Lab.|3

ニューロマーケティングはまだまだ新しい技術ですが、すでに採用され成功を収めている商品も存在します。

ここではそうしたニューロマーケティングの実践例について紹介します。

赤ちゃん用おもちゃ

赤ちゃん用品の販売・制作は、赤ちゃんの意見を取り入れることが難しい、と言う点で困難を抱えています。
言うまでもなく赤ちゃんがスムーズに言葉を操ることはなく、赤ちゃんが玩具の使用感について詳細なレビューを与えてくれることはないからです。

そこで、ある玩具メーカーは赤ちゃん用の玩具を開発するにあたってニューロマーケティングを採用しました。

ニューロマーケティングの手段を使って、のべ250人の赤ちゃんを調査しどの玩具が最も赤ちゃんに楽しんでもらえるものかなどの調査を行ったのです。

その結果、この玩具は人気をはくし、新規参入から数年でシリーズで年間数十億を売り上げました。
言葉をうまく話せない相手であっても使用感を確認することができる、と言うのはニューロマーケティングの面白さですよね。

企業ロゴの変更

企業のロゴは顧客に会社のイメージを印象付ける点でとても重要です。
それゆえに、ロゴを変更する際にニューロマーケティングのノウハウを取り入れた例が存在します。

ある企業は、どのロゴを採用するべきかを判断するために成人10人に対して脳の調査を利用。
それぞれの「記憶」と「共感」に関わる脳の部位の活性の具合を検査して新しいロゴを採用しました。

さらに、この企業の調査によって分かった面白いこととして、脳の計測によって得られた結果と同時に行ったインタビュー調査で得られた結果にはズレがあることが挙げられます。

インタビュー調査とニューロマーケティングの手法の2つを組み合わせることでより正確な判断をくだすことができそうです。

終わりに

まだまだ新しい技術であるニューロマーケティング。
脳や視線、表情を科学的に計測することで人の本心や言語化されない感情を判断することができるというのは魅力ですよね。

科学的な知見を取り込むことでより精度の高いマーケティングを実現しましょう。

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