BtoBサイトを運営していると、「自社のCVRは高いのか低いのか」「改善すべき水準はどれくらいなのか」と気になることは多いのではないでしょうか。
ただし、BtoBサイトのCVRは業界や流入チャネル、コンバージョン地点の設計によって大きく変わるため、単純に平均値だけを見ても正しく判断できないケースがあります。
特にBtoBでは、問い合わせや資料請求、デモ申し込みなどが成果地点になることが多く、B2Cサイトとは異なる視点で分析することが重要です。平均値を把握したうえで、自社の業界特性やサイト設計に照らして改善ポイントを見つけることが、成果を伸ばす第一歩になります。
本記事では、BtoBサイトのCVR平均の考え方をはじめ、業界別の目安やCVRが低くなる主な原因、成約率を高めるための具体的な改善施策まで分かりやすく解説します。
この記事の内容
CVRとは?BtoBサイトの平均値と基礎知識
BtoBサイトのCVR平均を理解するためには、まずCVRという指標の基本と、その平均値の考え方を把握することが重要です。CVRはWebマーケティングにおいて成果を測る代表的な指標であり、広告やWebサイトのパフォーマンスを評価する際にも広く利用されています。
ただしBtoBサイトでは、ECサイトのように商品購入が直接コンバージョンになるケースは少なく、問い合わせや資料請求、デモ申し込みなどがコンバージョンとして設定されることが一般的です。そのため、B2Cサイトとは異なる視点でCVRを理解する必要があります。本章では、CVRの基本的な意味や算出方法、さらにBtoBサイトにおけるCVR平均の考え方について解説します。
CVRとは?
CVRとは「Conversion Rate(コンバージョン率)」の略で、Webサイトに訪れたユーザーのうち、設定した目標行動に至った割合を示す指標です。広告運用やWebマーケティングにおいて、施策の成果を評価するための重要なKPIとして広く利用されています。一般的にコンバージョンには、問い合わせ、資料請求、サービス申し込み、会員登録などが設定されます。CVRは次の計算式で算出されます。
CVR(%)=コンバージョン数 ÷ 訪問者数 × 100
例えば100人のユーザーがサイトを訪れ、そのうち5人が問い合わせを行った場合、CVRは5%となります。この数値はWebサイトの成果を測定する重要な指標であり、広告運用やWebマーケティング施策の改善にも活用されます。
【チャネル別】BtoBサイトのCVR平均
BtoBサイトのCVRは、ユーザーが流入するチャネルによっても大きく変わります。例えばBtoB領域の広告では、検索広告の平均CVRは約2.41%、ディスプレイ広告は約0.46%とされており、ユーザーの検討段階によってコンバージョン率に差が出ることが分かっています。
検索経由のユーザーはすでに課題を認識して情報収集をしているケースが多いためCVRが高くなりやすく、ディスプレイ広告など認知目的の流入ではCVRが低くなる傾向があります。
またメールマーケティングや既存顧客へのアプローチでは、サービス理解度が高いユーザーが多いため、CVRが高くなるケースも見られます。
【デバイス別】PCとスマホによるCVRの違い
CVRはユーザーが利用するデバイスによっても差が出ることがあります。BtoBサイトでは、業務中に情報収集を行うケースが多いため、PCからのアクセスのほうがCVRが高くなる傾向があります。
一方でスマートフォンは移動中やスキマ時間に閲覧されることが多く、情報収集段階のユーザーが多いため、PCよりCVRが低くなるケースが見られます。そのためBtoBサイトでは、PCを中心にしつつもスマートフォンでも閲覧しやすいサイト設計を行うことが重要です。
【業界別】BtoBサイトのCVR目安一覧
一般的にBtoBサイトでは、問い合わせや資料請求などのリード獲得をコンバージョンとして設定するケースが多く、CVRは商材の検討段階や情報ニーズによって変動します。例えば比較検討段階のユーザーが多い場合はCVRが高くなりやすく、認知段階のユーザーが中心の場合はCVRが低くなる傾向があります。
また、サイトに掲載されている導入事例や製品情報の充実度、問い合わせまでの導線設計などもCVRに影響を与える要素です。
ここでは代表的なBtoB業界として、製造業・メーカー、IT・SaaS、プロフェッショナルサービスの3つの分野を例に、それぞれのCVR傾向について解説します。自社サイトのCVRを評価する際には、同業界の特性や購買プロセスを踏まえて比較することが重要です。
製造業・メーカーのCVR傾向
製造業やメーカーのBtoBサイトでは、CVRは比較的低い水準になることが多いとされています。これは製品単価が高く、導入検討に時間がかかるケースが多いためです。製品仕様や導入条件などを社内で検討する必要があるため、問い合わせまでのプロセスが長くなる傾向があります。
また製造業では、製品仕様やカスタマイズ内容、導入環境などを個別に確認する必要があることも多く、ユーザーは複数のサイトを比較しながら情報収集を行います。そのため、サイト上に製品情報や技術資料、導入事例などの情報が十分に掲載されていない場合、ユーザーは問い合わせに進む前に離脱してしまう可能性があります。
CVRを改善するためには、製品スペックだけでなく、導入メリットや活用事例、課題解決のストーリーなどを具体的に提示することが重要です。
IT・SaaS・ソフトウェア業界のCVR傾向
IT・SaaS業界では、資料請求や無料トライアルなど比較的ハードルの低いコンバージョンが設定されていることが多く、他業界と比較してCVRが高くなる傾向があります。またオンライン上でサービス理解が進みやすく、サイトがリード獲得の中心的な役割を担うケースも多く見られます。
さらにSaaSサービスでは、無料トライアルや資料ダウンロードをきっかけにサービス理解を深めてもらうマーケティング設計が一般的です。ユーザーはまず情報収集としてホワイトペーパーやサービス資料をダウンロードし、その後にトライアルやデモを通して導入検討を進めることが多く、サイト上のコンテンツ設計がCVRに大きく影響します。そのため、機能説明だけでなく、導入効果や活用事例、ROIなどを具体的に示すコンテンツを掲載することで、コンバージョンにつながりやすくなります。
プロフェッショナルサービス(コンサル・士業)のCVR傾向
コンサルティングや士業などのプロフェッショナルサービスでは、専門性の高い課題を抱えた企業が問い合わせを行うため、比較的CVRが高くなることがあります。例えば企業の経営課題や法務、税務、DX推進などのテーマは専門知識が必要であり、担当者が自社だけで解決することが難しいケースも多いためです。そのため、具体的な課題を持つユーザーがサイトに訪れた場合、問い合わせや相談につながる可能性が高くなります。
またこの業界では、企業がサービス提供者を選定する際に「信頼性」や「実績」を重視する傾向があります。そのためWebサイトでは、過去の支援実績や導入事例、専門家のプロフィール、提供サービスの強みなどを明確に伝えることが重要です。これらの情報が十分に提示されていることで、ユーザーは安心して問い合わせを行うことができ、結果としてCVRの向上につながります。
CVRが低くなりやすい理由
BtoBサイトでは、アクセスがあるにもかかわらずコンバージョンにつながらないケースも少なくありません。その背景には、広告施策とターゲットのミスマッチや、競合環境の変化、サイト設計の問題など、さまざまな要因があります。
ここではBtoBサイトのCVRが低下する主な理由について整理します。
1. 広告手法とターゲットの親和性が低い
広告施策とターゲットユーザーのニーズが一致していない場合、CVRは低下しやすくなります。例えば認知目的の広告で流入したユーザーは、まだ自社の課題を明確に認識していないケースも多く、サービス導入の検討段階に入っていないことがあります。そのためサイトに訪問しても、まずは情報収集だけを行い、すぐに問い合わせや資料請求には至らない場合が多くなります。
特にBtoB領域では、ユーザーの検討プロセスが「課題認識→情報収集→比較検討→社内検討→問い合わせ」という段階的な流れで進むことが一般的です。そのため広告の訴求内容やターゲット設定がユーザーの検討フェーズと一致していない場合、アクセスは増えてもコンバージョンにはつながりにくくなります。CVRを改善するためには、ターゲット企業の課題や検討段階を理解したうえで、適切な広告チャネルやコンテンツを設計することが重要です。
関連記事:【徹底解説】BtoBのCVR改善!明日から使える15の施策と、成果を最大化する最新AI活用法
2. 競合他社の施策変更やリプレイスの動きに影響を受ける
市場や競合環境の変化によってもCVRは影響を受けます。競合企業が新しいサービスや価格施策を導入した場合、ユーザーの比較検討の基準が変わり、自社サイトのCVRに影響が出ることがあります。例えば競合が新機能を追加したり、無料トライアルを提供したりすると、ユーザーはより条件の良いサービスを比較検討するようになります。その結果、自社サイトへのアクセスは維持されていても、問い合わせや資料請求の割合が低下するケースがあります。
またBtoBサービスでは、企業のDX投資やIT投資のトレンドなど、市場全体の動向もCVRに影響します。景気や投資状況の変化によって企業の導入判断が慎重になると、サイト訪問者が増えてもコンバージョンに至らない場合があります。そのためCVRを評価する際には、自社サイトだけでなく、競合の施策や市場環境の変化も合わせて分析することが重要です。
関連記事:市場分析とは?重要性や分析のポイント、主要なフレームワークを紹介
3. 入力フォームの煩雑さやサイトの見にくさ
入力フォームの項目が多すぎたり、サイトの構造が分かりにくかったりすると、ユーザーは途中で離脱してしまう可能性があります。例えば問い合わせフォームで会社情報や担当者情報など多くの入力項目を求められる場合、入力の手間が増えることでフォーム送信を諦めてしまうユーザーも少なくありません。
また、サイト内の情報構造が整理されていない場合、ユーザーが必要な情報にたどり着けず、問い合わせ前に離脱してしまうこともあります。特にBtoBサイトでは製品情報、導入事例、価格情報、サポート内容など、複数の情報を確認してから問い合わせを検討するユーザーが多いため、サイト全体のナビゲーション設計やコンテンツ配置が重要になります。
ユーザーが迷わず必要な情報を確認し、自然な流れで問い合わせに進める導線を設計することが、CVR改善のポイントになります。
BtoBサイトのCVRを改善する4つの施策
CVRを改善するためには、ユーザーの行動導線やサイトの使いやすさを見直すことが重要です。特にBtoBサイトでは、問い合わせや資料請求などのコンバージョン地点までの導線設計が成果に大きく影響します。
ここでは、BtoBサイトのCVR改善に有効とされる代表的な施策を紹介します。
1. コンバージョン地点(CTA)の最適化
CTAはユーザーの行動を促す重要な要素です。ページの適切な位置にCTAを配置し、分かりやすい文言にすることでCVR改善につながります。例えば資料請求や無料相談、デモ申し込みなど、ユーザーが次に取るべき行動を明確に提示することで、サイト訪問者が迷わずコンバージョンへ進みやすくなります。
また、CTAは単にボタンを設置するだけではなく、配置場所やデザインも重要です。ページの冒頭やコンテンツの途中、記事の最後などユーザーの閲覧行動に合わせて複数のCTAを配置することで、行動を起こすタイミングを逃さない設計が可能になります。
さらに「資料をダウンロードする」「無料で相談する」など具体的なメリットを示す文言にすることで、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。
関連記事:【2026年最新】BtoBのWebサイト最適化とは?CVRを劇的に改善する「AIエージェント」活用戦略
2. 入力フォームの改善(EFO)
EFO(Entry Form Optimization)は入力フォームの最適化を指します。入力項目を減らしたり入力補助機能を導入したりすることで、フォーム完了率を高めることができます。BtoBサイトでは会社名や役職、電話番号など多くの情報を入力させるケースがありますが、項目が増えるほどユーザーの離脱率は高くなる傾向があります。
そのため、本当に必要な情報だけを入力項目として設定し、不要な項目は削減することが重要です。また郵便番号から住所を自動入力する機能や、入力エラーをリアルタイムで表示する仕組みを導入することで、ユーザーの入力負担を軽減することができます。
こうしたフォーム改善によって入力完了率が高まり、結果としてCVRの向上につながります。
3. ランディングページ(LPO)の最適化
LPO(Landing Page Optimization)は、ランディングページの構成やデザインを改善し、ユーザーの理解を促進する施策です。ユーザーの課題に合わせた情報提供を行うことでCVR向上につながります。特にBtoBサイトでは、サービス内容を短時間で理解できるページ構成が重要になります。
例えば、サービスの特徴や導入メリット、導入事例、料金の目安などを分かりやすく整理することで、ユーザーは自社に適したサービスかどうかを判断しやすくなります。また、実際の導入企業の事例や成果データを掲載することで信頼性が高まり、問い合わせにつながる可能性が高くなります。
ユーザーの疑問や不安を解消する情報をページ内に適切に配置することが、ランディングページのCVR改善につながる重要なポイントです。
関連記事:BtoBのLPO分析完全ガイド:CVRを劇的に改善する「AIエージェント」活用戦略
マーケティングツールを使用して、CVR平均を自動で引き上げる
BtoBサイトのCVR改善を継続的に行うためには、ユーザー行動の分析やリード管理を効率化するマーケティングツールの活用が重要です。ツールを導入することで、サイト訪問者の行動データを可視化し、適切なタイミングで最適なアプローチを行えるようになります。
ここでは、マーケティングツールで実現できる主な機能と、CVR改善への活用方法を紹介します。
サイト訪問者の行動とインサイトを可視化
マーケティングツールを活用することで、サイト訪問者の行動データを分析し、どのページで離脱しているのか、どのコンテンツが関心を集めているのかを可視化できます。従来のWeb解析ではページビューや滞在時間などの基本指標を中心に分析することが多いですが、マーケティングツールを活用することで、ユーザーの閲覧履歴や行動パターンをより詳細に把握することが可能になります。
例えば、どの企業がどのページを閲覧しているのか、どの資料をダウンロードしているのかといった情報を把握することで、見込み顧客の関心度を判断することができます。こうした行動データを分析することで、ユーザーが興味を持っているテーマや課題を把握し、コンテンツ改善や導線設計の最適化につなげることができます。
結果として、ユーザーのニーズに合った情報提供が可能になり、CVRの改善につながります。
静的なWebサイトを、双方向の「対話型インターフェース」へ進化
サイト上でユーザーとのコミュニケーションを実現することで、訪問者の課題をリアルタイムで把握し、最適な情報提供が可能になります。従来のWebサイトは企業側が一方的に情報を掲載する「静的なサイト」であることが一般的でしたが、対話型インターフェースを導入することで、ユーザーの状況に合わせたコミュニケーションが可能になります。
例えばチャット機能やインタラクティブなガイドを活用することで、ユーザーが求めている情報をその場で提示することができます。訪問者がサービス内容や料金、導入方法について疑問を持った際に、すぐに回答や関連情報を提示できれば、離脱を防ぎながらコンバージョンへと導くことが可能になります。
こうした対話型の体験を提供することで、ユーザーの理解度が高まり、問い合わせや資料請求につながりやすくなります。
SFA連携で「質の高いリード」を営業へシームレスに引き継ぎ
SFAと連携することで、Webサイトで取得したリード情報を営業部門へスムーズに引き継ぐことができます。これによりマーケティングと営業の連携が強化され、獲得したリードを効率的に商談へつなげることが可能になります。
BtoBマーケティングでは、Webサイトで資料請求や問い合わせを獲得しても、その後の営業対応が適切に行われなければ受注にはつながりません。SFAと連携することで、リードの閲覧履歴や関心の高いコンテンツなどの情報を営業担当者が把握できるため、ユーザーのニーズに合わせた提案が行いやすくなります。また、リード管理やフォロー状況を一元管理できるため、対応漏れや重複対応を防ぐことにもつながります。
こうした仕組みによってマーケティングと営業の連携が強化され、結果としてCVRや商談化率の向上が期待できます。
これらの機能を一体的に実現できるマーケティングツールの一例として、Mazrica Engageが挙げられます。サイト訪問者の行動可視化から対話型コミュニケーション、SFA連携までをまとめて活用できる点が特徴です。

サイトに設置するだけで+0.8%のCVRを改善。Webサイト上での対話データから、顧客の求める情報を分析し、最適なコンテンツを自動で提供します。
さらに、AIとの対話・コンテンツの閲覧状況のデータを取得することも可能。顧客ごとの興味関心の情報が可視化されるため、営業アプローチにも活用できます。
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まとめ|自社のフェーズに合わせたCVR改善を
ここまでBtoBサイトのCVR平均の考え方や業界ごとの傾向、CVRが低下する原因、改善施策について解説してきました。
CVRはサイトの成果を測る重要な指標ですが、業界やチャネル、サイト設計によって大きく変わるため、単純に平均値と比較するだけでは不十分です。自社のビジネスモデルやマーケティングフェーズに合わせて改善施策を検討することが、成果につながる近道といえます。
また、CVR改善は一度の施策で完了するものではありません。データ分析と改善を繰り返しながら継続的に取り組むことで、着実に成約率を高めていきましょう。
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