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「SALES SOFA TALK」は、VUCA時代と言われる今、競争激しいビジネスシーンをサバイブする営業パーソン、経営者・役員・営業責任者の皆様に有益な情報をお届けするトークイベントです。毎回豪華なゲストをお招きし、営業にまつわる旬な話題や課題をテーマに最新のノウハウをお話しいただきます。

第4回目は、経営コンサルティング会社の株式会社リンクアンドモチベーションから、VWESTカンパニーシニアコンサルタント 芳川 諒子氏をゲストにお招きし、「営業組織のモチベーションマネジメント」について対談しました。
実際のYoutube動画はこちらから!

<GUEST>
株式会社リンクアンドモチベーション
VWESTカンパニー
シニアコンサルタント
芳川 諒子氏

1984年、大阪府高槻市生まれ。聖心女子大学卒業後、2007年株式会社リンクアンドモチベーション入社。関西支社に配属され、1年目から全社MVPを2期連続受賞。関西支社で7年勤務し、2014年より東京本社へ異動。現在は、モチベーションクラウドの関西圏でのセールス責任者。

<聞き手>
株式会社マツリカ
執行役員 VP of Sales & Marketing
中谷 真史

新卒にて外資系製薬会社へ入社、MR約1000名中トップセールスを経験。その後コンサルティングファーム2社にて、セールス分野のプロジェクトを中心としたコンサルティングに従事。
2018年よりマツリカに入社。カスタマーサクセス統括部長に就任し、顧客のMazrica Sales活用による営業成果向上の支援に従事した後、現在では執行役員として営業・マーケティング組織を管掌する。また平行し、Sales Science Lab, Inc. Founder & CEOを務める。

モチベーションの源泉は、十人十色

中谷さん:営業組織のモチベーションマネジメントは、僕も非常に興味のあるテーマだったんです。売れるからモチベーションがあるのか、モチベーションが高いから売れるのかという因果関係は気になります。そのあたりいかがでしょうか。

芳川さん:弊社のモチベーションクラウドというシステムでエンゲージメントスコア(会社と従業員の相思相愛の度合い)を測る事ができるのですが、そのスコアが高いと翌年の利益率が高くなるという統計が出ています。

中谷さん:その年ではなく、翌年というのが意外ですね。マネージャーがメンバーの状態を把握することが難しいコロナ禍ではニーズがありそうですね。

芳川さん:そうですね。今までだと「ちょっといいですか?」と気軽に相談できていましたが、リモートだとなかなか難しいですから。

中谷さん:オンラインだけで問題ない人もいれば、もっと皆に会いたい人もいて、対面で得られる情報の機会損失はありそうですね。

芳川さん:モチベーションマネジメントを考えるときには、人によってモチベーションの源泉が違うことを理解することが大事です。

日本は、経済が踊り場にきているので、モチベーションが多様化してきています。お金とポストでは動かない人がいたり、職場のメンバーと仲良くしたい人がいたり、やりがいを感じたい人がいたり、全然違う欲求が出てきています。昔はお金とポストを与えればモチベーションを上げられた時代でした。ところがバブルが崩壊して不況になり、ずっと雇用するみたいな約束ができなくなりました。「相互拘束の関係から相互選択の関係」、つまり企業も個人も選ばれる存在にならないといけなくなってきています。

共通目的、共同意志、コミュニケーション。どれが欠けても組織は成立しない

芳川さん:組織に対する魅力・モチベーションって、実は4つしかないんです。

1つ目が「ビジョン」、次に「活動内容」、それから「構成員」、最後に「特権」です。この中のどこにモチベーションを感じているか、逆にどこがストレス要因なのかをメンバーに聞いてみるといいです。

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中谷さん:とはいえ、「チームで楽しく働きたい」と「営業ノルマを達成しなければ」の「Must」は必ずしもイコールにならないと思うのですが、これはどうすればいいでしょう?

芳川さん:人に魅力を感じていることが把握できているのなら、達成可能性を感じるような施策を打ちます。もしくは、営業グループで追っている目標をどうすれば全体で達成できるか、と人軸で考えていきます。

中谷さん:必ずしも、チーム内でモチベーションの源泉は合致しないと思うのですが、こういう場合は?

芳川さん:基本的にモチベーションの乖離は、「共通目的」「共同意志」「活発なコミュニケーション」の3要素で解決できます。まず共通目的は、例えば組織が掲げている営業目標です。共通意志は全員でその営業目標を達成させる意識を指します。そして、コミュニケーションを取りながら、共通目的に対する共感度を高めたり、共同意志を阻害する要因を探したりして、組織が向いている方向性を合わせていきます。これが成立していなければ、そもそも組織として成り立っていない状態と言えます。

中谷さん:会社がビジョンを掲げるのも同じ理由ですね。

芳川さん:ふわっとしている会社は、どれもいい感じに伝えてしまっているんです。強い会社って、どの要素を打ち出して採用するかを明確にしているから、応募者が感じられるほどの「体臭」があるんです。

中谷さん:とはいえ営業組織だと、いやでも数字で結果が分かってしまい、実績が出ないときはどうしてもモチベーションが落ちます。そういった場合、どこに着目すればいいでしょうか?

芳川さん:まずモチベーションについて言うと、「目標の魅力」「達成可能性」「危機感」の3つの要素によって成り立っているんですね。

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この3つのどの要素がかけても、モチベーションは成立しなくなります。

まず、目標の魅力を高める方法としては、「ラダー効果※」が挙げられます。若手の人は、「こんな社会にしたい」といった大きな目標は想像できないので、その人のキャリアにどう影響を与えるのか、会社や顧客にとってどんな意味があるのか、そういう部分をメンバー任せにせず、マネジメント層の人が一緒になって言語化し、徐々に広げてあげることが大切です。
※はしご(ラダー)のように段階的に意識改革を行い、モチベーションを高める手法

マネジメントスキルを高めることから逃げてはいけない

中谷さん:営業組織におけるマネージャーの役割って、ずばり何だと思いますか?

芳川さん:弊社が定義するマネージャーの役割でいうと全部で4つで、それが「ビジョンマネジメント」「戦略マネジメント」「PDCAマネジメント」「メンバーマネジメント」です。

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中谷さん:やること多いですね(笑)

芳川さん:一人ですべて実行するのは現実的ではないので、例えば、リーダークラスがメンバーマネジメントを行い、マネージャークラスはPDCAマネジメントと戦略マネジメント、役員クラスがビジョンマネジメントのように、分担しているケースが多いですね。

中谷さん:外資系企業だと、役職と役割が明確に分けられている印象です。一方で、日本は営業で結果を出さなければ出世できないし、マネジメント側になっても、威厳を保つために現場に立つみたいなのがありますよね。だから、マネジメントにおけるプロフェッショナルが生まれてこないのかなと。やっぱり、プレイヤーのほうが尊敬を簡単に集められるし、マネジメントもラクなんでしょうね。

芳川さん:マネジメントスキルを高めることから逃げてはいけないと思っていて。プレイヤーでいたい気持ちをぐっとこらえて、現場はメンバーに任せて、メンバーそれぞれのモチベーションマネジメントに回ることが重要です。

中谷さん:耳が痛いですね……。

芳川さん:人のモチベーションの根源って、一人ひとりの人生と向き合うことだと思っています。どこまでその人のキャリアを深く理解するか。どんなことを実現したいという「Will」、できる事の「Can」、会社として求められている「Must」をどれだけつないであげられるかが重要です。

中谷さん:すごく勉強になりますね。

芳川さん:あと、モチベーションの話でいくと、そもそもモチベーションが下がっていることに自覚がない人も多いと思っていて。マネージャーが高くアンテナを立てておかないと、気づいたら自滅していたなんてことにもなりかねません。そこは”網の目”を細かくして見る必要がありますね。

中谷さん:網の目を細かくして見るとは、具体的にどういうことでしょう?

芳川さん:人数が多ければ、一人ひとりを細かくチェックするのは難しいです。なので「マズロー欲求階層説」などのフレームワークを使って、従業員をプロットしていきます。

中谷さん:これって自己申告するものではないのでしょうか?

芳川さん:自覚がないケースが多いので、聞いてもあまり出てこないと思います。分かりやすい兆候が「勤怠の乱れ」ですね。これは、生理的欲求が失われているサインです。生理的欲求が満たされている状態で、パフォーマンスが出せていない人は、「私は本当にこの組織に必要か」と思っていたりします。そういう人には、小さな事でもいいので任せることで、所属と愛の欲求を高めていきます。

「なんのためにやるのか」を語り続けよう

中谷さん:モチベーションが落ちると、基礎の徹底すらできなくなるケースもありますが、こうなってしまった人はもう手遅れですか?

芳川さん:その前の段階でフォローすることが大切ですね。営業組織で、数字が上がっていない人は、まずコンディションが悪いと思った方がいいです。「やりたいと思えてないのかな」と察してあげることが大切です。

中谷さん:スタートアップだと実現可能性が低そうな目標を掲げつづけることに価値があるので、そうなるとモチベーションマネジメントの難度はさらに上がりそうですね。
芳川さん:そうですね。だからこそビジョンは重要です。「何のために」を語り続けるだけでも、メンバーのモチベーションは上がります。だからビジョンマネジメントはものすごく大切なんです。これをやれている人は、意外と少ないのかなと思って。

中谷さん:コロナ禍で、今まで以上に部下のキャッチアップが難しくなったなと感じます。そういう中で、意識している部分はありますか?

芳川さん:そうですね、例えば、いつもなら提出物を出しているのに、今回出てないみたいな異変を観察するようにしています。モチベーションって、仕事だけじゃなく家庭が原因のこともあって。日頃から話してもらえる関係性を作る事が大切ですね。

なので私たちは、まず自己開示をやっています。自分がどんな人生を歩んできたか、大切にしている価値観、モチベーションが下がるタイミングなどの話をすると、メンバーも開示してくれます。

Q&Aコーナー

ここからは、寄せられた質問に回答するQ&Aコーナーです。

Q:モチベーションマネジメントの成功事例を教えてください。

芳川さん:弊社の事例になりますが、弊社の代表がマズローの欲求階層説でプロットを始めたのが、安全安心が揺らいだリーマンショックの時期でした。もともと、業績の開示だったり、高い頻度でトップからの発信があったりしましたが、コロナ禍では週一回、緊急事態宣言の次の日にも来ていて、そのスピード感に支えられました。

また、孤立感を感じさせないために、例えば、社員が提出した日報にはなるべくコメントするといった会話のキャッチボールの数にこだわっています。

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Q:モチベーション・マネジメントは、年代によっても変わってくると思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?

芳川さん:20〜30代の若手でいうと、モチベーションの上げ方は「Can」をどれだけ広げられるかが重要です。逆に40~50代は、人生において何を成し遂げたいのかという「Will」をどれだけ広げられるかを考えることが大事です。

Q:御社では、どのような人をマネージャー職に採用しているのでしょうか?

芳川さん:単純に営業ができるだけではマネージャにはなれなくて、我々が大切にしている理念を体現している、伝道師として伝えていけるかを重要視しています。

Q:ご自身のモチベーションコントロールで大切にしている事は何ですか?

芳川さん:今までやってきたことをそのままやるのはあまり楽しくなくて、新しいことにチャレンジしているときが、モチベーションが上がります。それをつかみにいける人材であり続けるように努力することが、モチベーションコントロールで大切にしていることかなと思います。

まとめ

今回のウェビナーでは、モチベーション・マネジメントについて、明日からでもすぐできる実践的な話を芳川氏から聞くことができました。次回、第5回目は、Wovn Technologies株式会社 執行役員/ VP of Salesの桐原 理有氏をゲストにお招きし、「売れる営業のノウハウ」をテーマにお話しを伺います。

SFAに関する紹介記事はこちら:

https://product-senses.mazrica.com/seminar/salessofatalk05

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