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「ベンチマーク」というビジネス用語は、もともと測量業界で使われていたことから始まり、投資業界やIT業界、自動車業界まで使われています。
更に、経営の分析などでもベンチマークという用語が使われるようになりました。
今回は、ベンチマークの意味や活用例について解説します。

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ベンチマークとは?

ベンチマークとは?

ビジネスの世界で用いられることの多い用語のひとつである「ベンチマーク」
もともと測量の業界において、高低差や位置の基準点や水準点という意味で使われていました。
辞書『三省堂 大辞林 第三版』で「1.測量で、高低の基準となる水準点。計測指標。 2.ものごとの基準となるもの。」と説明されているように、現在では「比較する際の基準」として測量業界以外でも使われるようになっています。

実は、測量業界以外のビジネスで使われる場合の「ベンチマーク」とは業界や分野によって意味合いが異なります。
それでは、具体的にどのような使われ方をするのかを確認してみましょう。

業界によって異なるベンチマークの意味

さまざまなシーンで使われるベンチマークという用語ですが、ここではよく使われる業界の使い方をご紹介します。

経営分野におけるベンチマーク

経営分野では、ベンチマークは「優良他社の戦略や指標」を指します。自社の利益や製品・サービスなどを業界内で比較・分析し、自社の課題や目標を見つけるためにベンチマーク分析を行うのです。

例えば、他社の粗利益率と営業利益率をベンチマークとして比較すると、自社がどのくらいの位置にいて、どのくらい上まで目指すことができるのかを把握することができます。
自社の昨年度比などで業績を分析すると主観的な評価になってしまいがちですが、ベンチマーク分析を行うことで客観的に理解することが可能になります。

また、業界内の優良企業や競合他社の経営手法やベストプラクティス(優良事例)をベンチマークすると、自社に合うようにアレンジして取り入れることで経営改善も期待できます。

金融業界、投資分野におけるベンチマーク

投資商品を評価する指標としてベンチマークが用いられ、市場平均などと同じような意味合いを持ちます。

例えば、株式投資では特定の銘柄や投資信託の収益性を評価するために、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)といったインデックスがベンチマークとして使われます。
投資信託の運用結果やベンチマークを上回っていると良い結果と判断され、下回っているとあまり良くなかったと判断されます。
数値で運用結果を判断できるためその後の選択や決定に役立ちますが、ベンチマークはあくまでも指標つまり目安であるため、市場動向なども見極めて運用していく必要があります。

IT業界におけるベンチマーク

ITの分野では、ハードウェアやソフトウェアの性能を測定する際の指標としてベンチマークが使われます。
プログラムを実行した処理性能やアクセス速度を比較・評価するためにベンチマークテストが行われ、ベンチマークスコアとして数値で結果を把握することができます。

オンラインゲームソフトなどでは本番の配信前に「ベンチマークテスト版」が配信され、動作検証できるだけでなく、体験版としてユーザーが遊ぶことができるため宣伝の効果もあります。

自動車業界におけるベンチマーク

他の業界で使われているような評価基準という意味だけでなく、「目標となる自動車」がベンチマークとなります。

例えば、評価や人気の高い車種、画期的で完成度の高い車種などは、次の車種を開発する際のベンチマークとなるのです。
車には、燃費や安全性、デザインや乗り心地などのさまざまな目標とする側面があるので、それぞれでベンチマークが変わることもあります。
また、新車が発売されたらそれをベンチマークにして更に性能の良い新車が発売されるため、ベンチマークとなる車種はいつも同じではありません。

ベンチマークのメリットと注意点

ベンチマークのメリットと注意点

ベンチマークについて理解できたところで、ベンチマークを自社に取り入れるメリットと注意すべき点を確認してみましょう。

ベンチマークのメリット

大きなメリットのひとつは、自社の課題を客観的に理解できる点でしょう。
客観的に自社を分析する機会はなかなかないですし、競合他社との差異が数値で明らかになることで自社の課題が明確になります。

また、複数の競合他社を調査・分析することで、いろいろな施策やプロセスを学ぶことができ、より多くの選択肢から自社に合うものを選んで実施することができます。
自社内では思いつかないような施策に触れることで新たな発想にもつながりますし、より成功に近づける選択が可能になります。

ベンチマークの注意点

このようにベンチマークにはメリットがある一方で、注意点や弊害となるポイントもあります。
ベンチマーク企業を意識しすぎるあまり、自社の本来の目標を見失ってしまったり、自社の特長を忘れてしまったりすることです。
革新的なアイデアが求められる事業では、ベンチマーク企業を少しでも上回ることが目標となってしまうと「二番煎じ」と思われてしまうことにもつながってしまいます。
オリジナリティを大事にする業界や、ゼロベースで進めたい経営者にとっては、ベンチマークはかえって不自由に感じてしまうでしょう。

自社にベンチマークを導入するプロセス

自社の経営面にベンチマークを導入してテコ入れをするためには、ベンチマーキングの提唱者であるロバート・C・キャンプが提示した以下の12ステップで進めると良いでしょう。

1.課題を選択する
2.プロセスを定義する
3.潜在的なパートナー(比較対象)を検討する
4.データの情報源を確認する
5.データを収集し、全ての比較対象を選定する
6.比較対象と自社の差を見出す
7.比較対象と自社の方法の違いを見出す
8.今後の目標値を決定する
9.社内コミュニケーション
10.最終目標を調整
11.実践
12.見直し、再調整

「1.課題を選択する」プロセスでは、何を比較・分析したいのかを決めます。
業績なのか、業務プロセスなのか、商品の機能なのかによって、「3.潜在的なパートナー(比較対象)を検討する」での比較対象となる企業や事業が変わってくるからです。
5~7のプロセスで、他社の模倣できるポイントやベストプラクティスを検討し、自社に合わせて実践していきましょう。

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ベンチマークの活用例

ベンチマークのビジネスでの活用例を紹介します。

経営改革におけるベンチマークの活用例

それでは、実際にベンチマーク手法を用いて経営改革を行う具体的な実践例をご紹介します。
データや会社情報などは架空であることをご了承ください。

●条件
【市場】自動車業界
【調査対象】自社と同規模の競合他社であるA社
【調査目的】A社が販売体制を変更したことで売上が向上したという情報が入ったため、A社が取り入れた販売体制や営業改革を自社にも応用できないかと思った
【分析項目】人事戦略、店舗戦略

●調査結果
【人事戦略について】
・人材再編のため、受注率が上位の社員のみをその店舗に残して、他の社員は異動させた
・業務効率化のため、日報の作成や報告業務などはSFAシステム上で行うようにした
【店舗戦略について】
・アフターフォローサービスを充実させたことで、車の買い替えやアフターサービス申し込みが増えた
・各店舗に整備工場を設置し、顧客の相談に気軽に対応できる環境を整えた
・レンタカーやリースの事業を開始したことで顧客の多様なニーズに応えられるようになった

●分析結果
・自社では基幹システムのみ導入しているため、SFAなどのツール導入を検討し業務効率化を図る
・アフターフォローサービスの範囲が狭いため、もう少し柔軟に対応できるようにする
・レンタカーやリースの事業への参入を検討する

これはあくまでも例ですが、ベンチマークを分析することで自社の体制を冷静に見直すきっかけにもなり、現状の課題を理解しやすくなりますね。

営業改革におけるベンチマークの活用例

営業分野でもベンチマーク手法を活用することができます。
特定の企業の営業手法や営業戦略をベンチマークする方法だけでなく、これからご紹介するような世界的なデータをベンチマークする方法もあります。

例えば、2018~2019年にCSOインサイトが約900名の営業組織のマネジメント層を対象に行った「セールスパフォーマンス調査」では、グローバル企業の営業組織の施策やうまくいっているポイントを明らかにしています。
更に、顧客関係性と営業プロセスのマトリクス(SRPマトリクス)などのフレームワークを通じて、案件の成約率・失注率や離職率などを数値化しているため、自社の数値と比較分析するのもおすすめです。

自社の営業活動の分析にはSFAを活用すると良いでしょう。営業ファネルの推移や売上を常に可視化することでPDCAサイクルを最適化することができます。

▲営業活動を自動で見える化する、SFA/CRMツール『Mazrica Sales』のファネル分析レポート

▶︎▶︎【お時間がない方へ】90秒でわかるSFAの活用動画こちら!

終わりに

「ベンチマーク」は業界やビジネスの分野によって使われ方が異なります。
ベンチマークを経営や営業などで活用する場合は、自社について理解すると同時に、競合他社のベストプラクティスを参考にして更なる高みを目指すことが期待できます。
オリジナルを大事にしている企業にとっても、市場や競合他社についてリサーチしたりデータ分析したりすることは有効なので、この機会にベンチマーク分析を行ってみてはいかがでしょうか。

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