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近年、「チームビルディング」という手法が注目を集めています。従来日本の営業スタイルはどちらかというと個人の力に寄る事が多かったと思います。

しかし、時代の変化とともに個人の力ではなく組織の力の必要性が訴えられるようになりました。

そこで組織に共通の目的意識を与え、組織力を向上させる「チームビルディング」に注目が集まっています。今回、タックマンモデルという具体的な取り組みを交えながら、チームビルディングを紹介したいと思います。

チームビルディングとは

チームビルディングとは、目的達成のためにメンバーが協力し、主体的に行動するグループや組織、またはその組織づくりの手法です。

メンバーがお互いを刺激し合い、自律的にスキルアップしていくことから、人材開発や社員育成研修において重要なテーマとして注目されています。
この取り組みは、新入社員からマネージャー、経営層に至るまで、会社組織へ所属するあらゆる人が対象です。

これまで日本型のチームは、一人のリーダーが組織を牽引し、全責任を負う構造が主流でした。
しかし、これではリーダーに過度な責任と同時にプレッシャーやストレスがかかり、結果的にリーダーの能力が十分に発揮できない環境を招くリスクが存在します。

そこで現在では、組織を牽引するスキルの高いリーダーを求めるだけでなく、組織に所属するメンバー全体のスキルを底上げし、組織力を高める手法が主流になりつつあります。

関連記事:組織開発とは?組織開発の目的と実践に必要な7つのプロセス

チームビルディングを行う目的

チームビルディングを実践する目的は、単にメンバー同士が仲良くなることではなく、組織が持つ力を最大限に引き出し、困難な目標を達成できる状態をつくることにあります。

具体的には、変化の激しい現代において、リーダーだけの力に依存せず、メンバー一人ひとりが主体性を持ち、共通の目標に向かって自律的に行動できる組織文化を形成することが最大の目的です。

チームビルディングの実践は、組織全体のパフォーマンスを恒常的に向上させることが可能です。

関連記事:【最新版】チーム営業を成功させる方法|仕組み・事例・おすすめツールまとめ

チームビルディングを行うメリット

チームビルディングを行うことで、経営層やマネジメント層にとって、以下のようないくつかのメリットが得られます。

心理的安全性の向上とイノベーションの促進

メンバー間の相互理解が深まり、心理的安全性が向上することで、活発な意見交換や議論が促進されます。
組織の風通しがよくなることは、問題の早期発見やイノベーションの創出につながります。

業務効率の向上

メンバーの強みや弱みが明確になり、適材適所な人材配置が実現し、業務効率が向上します。

エンゲージメントの向上と離職率の低下

チームの成功体験を共有することで、エンゲージメント(組織への愛着)が高まり、離職率の低下や個々のモチベーション向上といった効果が期待できます。

関連記事:やる気のない社員が生まれる原因とは?対処法も解説!

チームビルディングで重要なタックマンモデルとは

チームビルディングは、メンバーがそれぞれの得意なスキルを発揮しながら、自律的に行動して目標を達成する組織・組織づくりのことです。

このチームビルディングのプロセスを5つのステップに分けて説明しているのが「タックマンモデル」というプロセスモデルです。

このモデルに基づき、チームビルディングのプロセスと、各ステップでリーダーが果たすべき役割を紹介します。

関連記事:リーダーシップとは?必要な要素やスキルの具体例と取るべき行動を解説

1.形成期 (Forming)

新しい部署の立ち上げ時や、新規プロジェクトの開始時を想像すると理解しやすいでしょう。
メンバーのことも組織の目標も、まだ定まっていない状態から始まります。
このフェーズでは、メンバーの間に緊張した状態と、一歩引いた姿勢が見られます。

リーダーの役割:
まずは型を作ることが大切です
目標が未設定で、担当者も不明確な状況から、チームメンバーの目標と具体的なタスクを明確にし、彼らに納得してもらうことがリーダーの重要な責務です。

2.混乱期 (Storming)

組織で目標が立てられ、プロジェクトが開始された直後の状態です。プロジェクトが進むにつれてメンバーの意見が活発になり、時には他のメンバーの意見と衝突したり、自身の意見を抑えたりする状況が生じます。

リーダーの役割:
客観的な判断が求められます。
様々な意見を聞く中で、リーダーはその意見を分析・評価し、
チーム全体が納得できる方向性に導くことが理想的です。

3.統一期 (Norming)

混乱期を超えると、メンバー同士の相互理解が少しずつ進み、お互いの考えや価値観を理解できるようになります。
「この件は私よりもあの人の方が詳しい」「この分野はあの人が一番経験豊富だ」といったように、自分自身が組織の中でどのような立ち位置にいるべきか考えるようになります。

リーダーの役割:
メンバー同士で助け合ったり、タスクを振り分けたりすることが円滑に進むようになるため、リーダーの役割は裏から問題がないかを確認するサポートが中心となります。

4.機能期 (Performing)

組織として強くなる時期です。
当初は混乱や意見の対立があった中で進んだプロジェクトも、組織として成功させたという体験が共有されることで結束力が生まれます。

自信やメンバー間の信頼関係が形成され、メンバー自身が自主的に動くようになります。

リーダーの役割:
チームがその名の通り機能しているため、リーダーの役割は育成にシフトします。
目標達成に向けた行動が明確なので、それを「より効率的に、より良くしていく」ための指導と支援が中心となります。

5.解散期 (Adjourning)

プロジェクトには期間が定められています。
組織であっても、同じメンバーが永遠にその組織にいることはなく、チームには終了が訪れます。

最後に重要なこと:
「このチームで仕事が出来て良かった」とメンバーから称賛の声が上がることです。
このような状態を作り出すことで、次のプロジェクトを成功に導く動機になります。

チームビルディングで意識すべきこと

チームビルディングがこれほど注目されている理由は、Googleの「re:Work」というプロジェクトで自社のチームを調査し、その調査結果を公表したことなど、研究の成果としてその重要性が明らかにされているからです。

多くの企業がGoogleのような成功企業をヒントに組織づくりを進めたいと考えています。

具体的にチームビルディングで意識すべきことを、以下の3つの視点で解説します。

1. 目的の共有

組織には通常、目標が設定されています。
重要なことは、目標そのものだけでなく、「その目標に向かってチーム全員が向かっている」という意識を共有することです。

同じチームであっても、個人の意見が対立することはあります。
しかし、「目標は同じ所を向いているのだ」と理解することで、お互い納得し合い、協調して進めることができるのです。

関連記事:KGIとは?KPIとの違い、設定するメリットと具体例を解説

2. 風通しのよい雰囲気をつくる

組織として能力を最大限発揮するためには、組織内で自由な意見が交換され、活発に議論されなければなりません。

チームに所属するメンバーの多様な意見を取り入れて、業務のPDCAサイクルを回す必要があるためです。

チーム内で活発な議論を行うためには、風通しの良さ、すなわち組織への心理的な安心感(心理的安全性)が必要となります。これは、意見やアイデア、自分の想いを気兼ねなく発言できる雰囲気作りのことです。

例えば、「上司に報告すると怒られるからバレなければ隠しておこう」という心理が働くような、ミスが許されない環境や雰囲気を作ることは避けるべきです。
隠したことがきっかけでさらなるトラブルに繋がる可能性もあります。
組織に対して何を言っても認めてもらえるとメンバーが思える雰囲気づくりが極めて重要です。

3. 失敗の捉え方

難易度の高い業務を遂行していれば、失敗は当然起こり得ます。

失敗を「失敗して終わった」と捉えるのではなく、「失敗を生かして次につなげる」という発想が必要です。失敗から何も学ばなければ、同じことを繰り返し、再び失敗を招くかもしれません。

「なぜ失敗したのか?」ということへ仮説を立てて、検証することが必要です。失敗したらPDCAサイクルを回し、次への成功へと近づくべきです。

環境変化の激しい現代において、どんなに計画を綿密に立てても実行の段階で失敗することは多々あります。

早く失敗し、早く検証するサイクルを速く回すことが、ビジネス成功の鍵を握ります。

関連記事:PDCAサイクルとは?業務改善につながる回し方のコツやOODAとの違いを解説

チームビルディングに役立つ具体的な取り組み方法

ここからは、実際にチームにビルディングをするために有効な具体的な手法について紹介します。

対話

チームビルディングは、組織メンバーが同じ方向を向いて目標を達成しようとしている意識が重要です。
そのためには、まずメンバーが目標を深く理解しているかを確認することが必要です。

多くの企業で実施されていると思いますが、週次のチームミーティングや数か月ごとの個人面談に加え、日々の業務においてもリーダーから話しやすい雰囲気を作ることが大切です。

また、上司と部下が定期的に行う1on1は、個人のキャリアや悩み、業務における課題を深く話し合う機会となり、相互の信頼関係を築く良いきっかけとなるため、積極的に取り入れることが推奨されます。

関連記事:正しいフィードバックのやり方とは?効果が出る3つのポイントを解説!

アクティビティ

アクティビティとは、社内ではなく野外などに出て行う活動のことです。

新入社員がキャンプやサバイバルゲーム、バーベキューなどを実施するなど、チームワークを高めるために実施されるものです。

また、達成感を共有することも目的としています。
一緒に何かしらのイベントを達成することで、チームワークを高めたり、コミュニケーションを活性化させたりするのに有効な手法です。

ビジネスゲーム

ビジネスゲームを行うことも、チームビルディングに効果的なスキルを学ぶ上で非常に有効です。

アメリカの経営コンサルタント、スティーブン・リチャーズ・コヴィーが著した有名な著書「7つの習慣」は、ボードゲーム化もされています。

ゲームを通じてチーム内での交渉やゴールするためのコミュニケーションが自然と必要とされるため、チームビルディングに有効活用できます。

ITツールを活用する

現代では広く普及しているITツールを使うことも、チームビルディングには有効です。

チャットツール、プロジェクト管理ツール、情報共有ツールなどを積極的に利用することで、情報の透明性を高め、物理的に離れていても業務の状況を把握できるようにします。

これにより、情報の偏りをなくし、メンバーが孤立することなく協働できる環境を作ることができます。

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終わりに

環境変化の激しいこれからの時代を生き抜くにあたり、個人の力よりも組織の力が重要となっています。

そのためにチームビルディングという手法が注目されています。「メンバー同士の関係性を重視した組織」をつくる事がチームビルディングの目的です。

成功している企業には成功する組織づくりがなされています。今回紹介したチームビルディングの手法を参考に「成功するための組織づくり」を実践してみてください。

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