エクセル日報の作り方|無料テンプレート4選と関数解説
日報をエクセルで運用しているものの、テンプレートの項目に迷ったり、入力と集計に時間を取られたりしていませんか。エクセル日報はコストゼロで自由にカスタマイズでき、記載する項目を決めてテンプレート化すればすぐに始められます。関数を使えば日付入力や集計も自動化できます。
一方で、過去の日報を検索してナレッジとして活かしたり、リアルタイムに共有・同時編集したりするのは苦手です。蓄積したデータを営業活動に活かしたいなら、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)への移行が向いています。
エクセルで日報を作る2ステップ
日報の目的は、部下の行動把握とフィードバック、PDCAの促進、顧客状況の共有にあります。この目的を果たすには、記載項目を決めてからテンプレート化するのが近道です。
手順1|記載する項目を決める
まず、日報に何を書くかを決めます。多くの日報で共通する基本項目は次のとおりです。
- 日付
- 記入者名
- 今日の目標
- 作業内容
- 進捗状況
- 問題点・課題
- 明日の目標
- コメント・引き継ぎ事項
ただし、必要な項目は業種・職種によって変わります。一般事務と現場作業、営業ではそれぞれ見たい情報が違うため、次章の用途別項目も参考にしてください。
手順2|テンプレートを作成する
項目が決まったら、エクセルにテンプレートとして落とし込みます。列ごとに項目名を入力し、列幅を調整、必要な箇所はセルを結合します。罫線と背景色で区切ると、記入欄と項目名が一目で区別できます。
表記のばらつきを防ぐには、入力規則のプルダウンが有効です。進捗状況を「未着手/進行中/完了」から選ぶ形にすれば、後の集計もそろえやすくなります。
営業日報の書き方をより詳しく知りたい場合は、営業日報の書き方と記載項目もあわせて確認してください。
業務日報・作業日報・営業日報で変わる記載項目
同じ「日報」でも、目的が違えば必要な項目は変わります。汎用テンプレートをそのまま流用すると、書く側も読む側も情報が過不足になりがちです。ここでは代表的な業務・作業・営業の3用途で項目を出し分けます。
業務日報(一般事務・オフィス業務)
一般事務やオフィス業務では、その日の業務概要と実績、反省点、翌日の目標が中心になります。何にどれだけ時間を使い、何が残ったかが分かれば、上司はフォローの要否を判断できます。
作業日報(現場・工事など)
現場作業や工事では、時系列で作業内容を追う形が向いています。1時間ごとに作業内容を記録し、成果や数量、機材の状況、事故・トラブルなどの特記事項を残します。作業量と進み具合が数値で見えるため、工程管理につなげやすくなります。
営業日報
営業では、訪問先・用件・成果に加えて、受注確度と次アクションまで書くと日報が案件管理の一部になります。どの案件がどのフェーズで、次に何をするかが分かれば、上司は商談の停滞に早く気づけます。訪問件数や商談数を数値で残しておくと、後から行動量の分析もできます。
すぐ使える無料エクセル日報テンプレート4選
ゼロから作るのが手間なら、配布されているテンプレートを使うのが早道です。登録なしで使える汎用テンプレートと、顧客・案件管理まで含むテンプレートを紹介します。
シンプルな業務日報フォーマット
項目を絞った、1日1枚の基本形です。日付、所属・氏名、押印欄、今日の目標、業務概要(実績など)、反省・問題点、明日の目標・改善点で構成されています。項目が少ないぶん記入負担が軽く、まず日報を習慣づけたいときに向きます。
時系列タイプの業務日報フォーマット
時間の使い方を細かく振り返りたい場合は、時系列タイプが便利です。日付、所属・氏名、概要、1時間ごとの業務内容、反省・連絡・相談・提案その他特記事項、明日の予定、コメントで構成されます。作業日報としても応用できます。
営業日報のフォーマット
営業向けは、訪問と成果を軸に項目が並びます。日付、所属・氏名、押印欄、報告内容など、今日の目標、時間、訪問先、用件、成果など、特記事項、明日の予定を記入します。1件ごとの訪問結果が残るため、活動の振り返りに使えます。
顧客管理・案件管理までできるエクセルテンプレート
日報だけでなく、その裏にある営業活動情報までエクセルで管理したい場合に向くテンプレートです。株式会社マツリカが配布しているもので、取引先や案件の情報をシンプルに記録でき、入力箇所が明記されているためすぐに使い始められます。
入力と集計を楽にするエクセル関数
日報は毎日書くものなので、入力と集計の手間を少しでも減らしたいところです。関数を組み込んでおけば、日付入力や合計計算が自動になり、記入者の負担が下がります。代表的な関数は次のとおりです。
-
TODAY/NOW:日付・時刻を自動入力する -
SUM:作業時間・件数・金額を合計する -
AVERAGE:平均値を算出する -
COUNT/COUNTA:件数をカウントする -
IF:条件で表示を分ける(目標達成の判定など)
あわせて入力規則のプルダウンで選択肢を固定すると、表記がそろい、後の集計・分析が楽になります。エクセル操作そのものを速くしたい場合は、Excelショートカットキー53選も参考になります。
エクセルで日報を作るメリット
エクセルが日報ツールとして選ばれるのには理由があります。導入のしやすさと運用の自由度が主な利点です。
コストをかけずにすぐ始められる
多くの企業がすでにエクセルを導入しているため、新たなツールを契約せずに日報運用を始められます。追加コストがかからず、必要になったらその日のうちにテンプレートを作れます。
項目やレイアウトを自由にカスタマイズできる
列や行、項目名を自由に編集できるため、自社の業務に合わせて日報の形を細かく調整できます。部署ごとに項目を変えるといった作り込みも自分たちで完結します。
使い慣れた人が多く教育コストが低い
エクセルの基本操作ができる人は多く、日報の記入方法をあらためて教える必要がほとんどありません。新しいツールの操作研修が不要なぶん、運用開始までのハードルが低くなります。
エクセルで日報を管理するデメリット
メリットの一方で、日報を書きためて活用していく段階になると、エクセルの弱点が見えてきます。導入前に把握しておくべき点を挙げます。
必要な項目が多く入力負担が大きい
日報の項目が増えるほど、毎日の記入に時間がかかります。関数で一部を自動化しても、手入力の欄が多ければ記入者の負担は残ります。
過去ファイルの検索・ナレッジ活用がしにくい
日報がファイル単位で分かれていると、「先月あの顧客に何を提案したか」を後から探すのが大変です。ファイルをまたいだ検索や、内容の横断的な分析には向きません。
ファイル内でコミュニケーションが取りづらい
エクセル上では、上司のフィードバックややり取りを残しにくく、チャットやメールなど別ツールの併用が前提になります。日報とコメントが分かれると、経緯を追いづらくなります。
リアルタイム共有・同時編集に弱い
ファイルを共有フォルダに置いても、同時編集や更新の即時反映は苦手です。誰かが開いていると編集待ちになったり、版が分かれてどれが最新か分からなくなったりします。
スマホからの入力・閲覧に向かない
エクセルはスマートフォンでの入力・閲覧に向かず、外出の多い営業では帰社後にまとめて記入することになりがちです。記憶が薄れてから書くと、日報の精度も落ちます。
エクセル管理の限界をより具体的に知りたい場合は、Excel管理の限界とSFAで管理する価値を確認してください。
エクセル日報を続けるための運用ポイント
メリット・デメリットを踏まえると、エクセルで日報を続けるにはいくつかのルールが要ります。書きやすさと後からの活用しやすさを両立させる工夫です。
目的に合った項目でテンプレートを準備する
日報で何を管理したいかを先に決め、その目的に必要な項目だけをテンプレートに載せます。用途別(業務・作業・営業)に項目を出し分けると、記入も読み取りも無駄がなくなります。
ファイル名・フォルダ・バージョン管理のルールを決める
「氏名_日付」でファイル名をそろえる、月ごとにフォルダを分けるなど、命名と保管のルールを最初に決めます。版が分かれる問題を防ぐには、共有フォルダで1ファイルを更新する運用を徹底します。
部門ごとに項目を個別化して所有感を持たせる
全社共通の項目に加えて、部門で必要な項目を各部門が調整できるようにすると、日報が自分たちのものになり、記入が続きやすくなります。
関数・入力規則で入力と集計を自動化する
TODAYでの日付自動入力やSUMでの集計、プルダウンでの選択肢固定を組み込み、手入力を減らします。入力の手間が減るほど、日報は続きます。
分析しやすいデータ構造にする
後から集計・分析することを見越して、1行1レコード、表記統一を心がけます。セル結合を多用した見た目重視の表は、集計時に扱いづらくなるため注意が必要です。
エクセル日報の限界を感じたら|SFAによる日報管理
検索性・共有・データ蓄積の課題がエクセルで解消しきれないなら、営業活動データを一元管理するSFA/CRMが代替になります。
SFAには、日々の営業活動(取引先・案件・アクション)が記録として蓄積されます。日報のためにあらためて書き直す二度手間が減り、上司は必要な情報にいつでもアクセスできます。日報を「別途書くもの」から「活動記録の副産物」に変えられるのが、エクセルとの大きな違いです。
SFAで日報管理するとどう変わるか
SFAでの日報管理をイメージしやすいよう、Mazrica Salesの機能を一例として挙げます。
取引先を起点に案件・コンタクト・アクションを一元管理でき、担当者や日付でアクションを絞り込めば、当日の活動と実施結果を確認できます。日報のために活動を書き写す必要がなく、記録がそのまま日報になります。
AIアシスタントは、案件や取引先ごとの営業活動履歴を自動で要約し、要点・課題・次アクションを抽出します(AIが生成する内容のため、精度は用途に応じて確認してください)。利用回数は月次クレジット制で、料金ページの表記はStarter 50回/月、Growth 1,000回/月、Unlimited 無制限です。
外出先での記入負担には、モバイルアプリの名刺OCRと手書きメモOCRが役立ちます。手書きメモを撮影するとテキスト化され、アクションの実施結果へ自動入力できます(OCRによる自動読み取りのため、内容は確認のうえ利用します)。
SFAとCRM、MAの違いや選び方は、SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方で整理しています。
まとめ|エクセルとSFA、どちらで日報を管理するか
エクセル日報とSFAは、対立するものではなく、状況で選び分けるものです。判断軸ははっきりしています。
少人数で日報の頻度が低く、コストを最優先するなら、エクセルで十分です。テンプレートに関数と入力規則を組み込めば、入力と集計の負担はかなり下げられます。
一方、過去日報の検索やナレッジ活用、リアルタイム共有、外出先からの入力が課題になっているなら、営業活動データを蓄積できるSFA/CRMへの移行を検討する段階です。日報を書くために時間を使うのではなく、蓄積した活動データを次の商談に活かす方向へ運用を変えられます。
よくある質問
Q 日報のエクセルテンプレートは無料で使えますか?
はい。登録なしで使える汎用テンプレートが多く配布されています。加えて、株式会社マツリカが配布する顧客・案件管理付きのテンプレートは、フォーム登録のうえ無料でダウンロードできます。日報だけか、案件管理まで含めたいかで選ぶとよいでしょう。
Q エクセルで日報を自動化するにはどうすればいいですか?
まず`TODAY`で日付を自動入力し、`SUM`や`COUNT`で件数・時間・金額を集計します。プルダウンの入力規則で表記を統一しておくと集計が安定します。さらに手を加えるなら、マクロによる定型処理や、入力フォームとスプレッドシート連携で記入自体を効率化する方法もあります。
Q 見やすい日報フォーマットにするコツは?
情報量を紙1枚に収まる範囲に絞るのが基本です。余白と行高を調整し、目盛線を消して罫線で区切ると読みやすくなります。項目を詰め込みすぎず、その日報で本当に必要な項目だけを残すことが、見やすさにつながります。
Q 作業日報と業務日報・営業日報の違いは何ですか?
作業日報は1時間ごとなど時系列で作業量と成果を記録し、業務日報はその日の業務概要と反省が中心です。営業日報は訪問先・成果・受注確度・次アクションを軸にします。同じ日報でも、用途によって必要な項目が変わります。
Q スマホから日報を入力したい場合はどうすればいいですか?
エクセルはスマホでの入力に不向きです。外出先での入力・共有が多いなら、モバイル対応のSFA/CRMや日報アプリが向いています。Mazrica Salesはモバイルアプリで名刺OCRや手書きメモOCRに対応しており、外出先からの記入負担を軽減できます。







