左から日本紙工株式会社の
京都工場 営業部 次長 川勝 由規 様 取締役副社長 関口 恭行 様 取締役 東海事業部長 河﨑 豊 様
東海事業部 営業部 次長 島崎 修平 様 九州事業部 営業部 次長 瀬﨑 将司 様
1920年(大正9年)創業、100年以上の歴史を持つ日本紙工株式会社様。本社京都工場を拠点に、東海・九州の3事業部体制で、紙箱・化粧箱パッケージの企画から製造、納品までを一貫して手がけています。営業担当者が「誰が、いつ、どこに訪問したか」といった日々の活動、商談中の案件、取引先の情報を、それぞれ別のExcelファイルで管理しており、事業部ごとに独自のやり方で運用していたため、本社や他の事業部からは状況が見えにくいことが課題でした。
こうした状況を変えるべく、同社は2024年にMazrica SalesとMazrica BIを導入。営業活動の記録を一つの基盤に集約し、経営層と現場が同じデータをもとに会話できる体制づくりを進めてきました。ITツールに詳しい担当者が中心にいたわけではありません。それでも、Mazricaは現場に着実に浸透しました。歴史ある企業に培われてきた「真面目」な社風のもとで、Mazricaは営業やマネジメントをどのように変えたのか。取締役副社長の関口様、取締役 東海事業部長の河﨑様、そして京都、東海、九州の各事業部で営業を牽引する川勝様、島崎様、瀬﨑様にお話を伺いました。
一貫対応の強みと、地道に築いてきた事業基盤
日本紙工株式会社について教えてください。
瀬﨑様(九州事業部 営業部 次長):当社は、紙箱・化粧箱を中心としたパッケージの企画・製造・販売を行う印刷会社です。板紙(厚紙)を用いた化粧箱を主力に、食品や医薬品など幅広い業種のお客様にパッケージをご提供しています。取引は法人企業様向けのBtoBが基本です。
強みは、企画から製造、最終の納品形態まで一貫して対応できるワンストップサービスです。製造工程においても、加工まで一貫して対応できる体制を整えています。事業拠点は京都工場(本社)、東海事業部、九州事業部の3拠点で、それぞれ地域の特色を活かした事業運営をしています。ブランディングを含めたデザイン企画にも力を入れており、お客様の商品企画段階から提案に携わることで、一般的な印刷会社との差別化を図っています。
日本紙工が手がけるパッケージ製品の一例。医薬医療品や化粧品、食品など、幅広い業種の商品が並ぶ。
貴社の社風を一言で表すと、どのような言葉になりますか。その背景にある歴史についてもお聞かせください。
河﨑様(取締役 東海事業部長):一言で言うと「真面目」です。長い歴史の中で培われた、着実に物事に取り組む社風が根付いています。
ルーツを辿ると、当社はもともと専売公社と言われた時代から、たばこ関連の仕事を長く手がけてきました。与えられた仕事に対して真摯に取り組む文化は、そこから受け継がれているものだと思います。各拠点がそれぞれのエリアでお客様との関係を一つずつ積み上げてきた結果、今の事業基盤ができています。
「自社に寄り添った提案」が決め手になったMazrica選定
Mazricaを活用される前は、営業活動や情報管理はどのように行われていましたか。
当時の課題についても合わせて教えてください。
関口様(取締役副社長):当初の大きな課題は、営業活動の行動管理でした。誰が、いつ、どこを訪問したかという日々の活動が、社内から見えていませんでした。
島崎様(東海事業部 営業部 次長):営業活動はすべてExcelで管理していました。顧客管理は1社ごとにシートを作成しており、東海事業部だけで約100社分のシートがありました。行動管理は「営業日誌」、案件管理は「予材管理シート」と、それぞれ別のExcelファイルで運用していたため、目標数値に対する進捗が見えづらい状態でした。
瀬﨑様:日報も営業部内で完結しており、案件を進める上で連携が必要な企画部門(デザインチーム)と情報を共有できていませんでした。
河﨑様:経営層としては、月1回の経営会議や全社営業会議でしか各事業部の状況を把握できず、日常的な状況をリアルタイムで見る手段がありませんでした。また、7〜8年前から自社の採算を得意先や案件ごとに把握したいという課題意識があり、マネジメント層としては、特に粗利を指標としてしっかり見えるようにしたいという思いがありました。
他社ツールも検討されていたようですが、最終的にMazricaを選んだ決め手は何でしたか。
関口様:はい、他社も検討していて、例えばある外資系ツールは何でもできると聞いていましたが、本当に使いこなせるのか不安がありました。そんな中でマツリカから提案を受け、これなら使いこなせるのではないかと感じました。当社のことを考えてくれている、当社がやりたいと思っていることを実現できるツールだと思わせてくれる提案でした。
河﨑様:外資系ツールを導入している企業は多いものの、うまく活用しきれていないという話もよく耳にしていて、正直不安がありました。その点、国内発の製品であるMazricaは、画面が見やすく、必要な機能を絞ってカスタマイズして届けてくれるという期待感がありました。また、他社の場合は別途コンサルティングやベンダーの導入が必要になるケースもあり、負担に感じていました。
導入前には展示会でマツリカのブースを見かけ、対面での顧客対応を見て、信頼できる会社だと感じたことも安心材料の一つになりました。
瀬﨑様:これは、導入決定後のことですが、マツリカ担当者様に個別でWEBミーティングを重ねて頂き、こちらが見たい指標や要望を丁寧に聞いてくださいました。営業側・マネジメント側それぞれが求める指標や集計について、臨機応変かつスピーディーに対応してもらえたことが、強く印象に残っています。
日々の確認から月次会議まで ~現場に根付いたMazrica
現在Mazricaをどの部門で利用されていますか。
河﨑様:営業部門では、京都・東海・九州の3事業部すべてで利用しています。企画部門のメンバーも利用しています。当初、企画部門のメンバーはMazricaのアカウントを持っていませんでしたが、自分が手がけたデザインの案件がその後どうなっているかを確認したいという要望があり、アカウントを付与しました。現在はほぼ毎日確認しているメンバーもいます。製造や品質管理部門でも、部門長クラスが受注状況を確認する用途で利用しています。
日本紙工社の執務エリア。営業担当者が日々の業務にあたっている。
営業活動の中でMazrica Salesをどのように活用されていますか。
川勝様:京都では、毎朝、前日のアクション(活動)を確認し、その日の行動につなげています。トップ画面はカスタマイズしたダッシュボードにしており、ログインするだけで新規の活動量や売上の進捗を確認できます。活動記録に加え、その先の売上管理まで一つの画面で確認できる状態になっています。
島崎様:東海事業部でまず確認するのは案件ボードです。案件が停滞すると色(カラーラベル)が変わる仕組みになっているため、色の変化を見て停滞案件への対応や進捗の後押しを行っています。あわせて、進捗率や売上推移、新規訪問件数も指標として日々確認しています。案件が失注した際は、失注理由や悪かった点まで記録するようになり、営業担当者は以前より内容を深く書くようになりました。

瀬﨑様:九州では、日次・週次・月次それぞれの会議でMazricaを活用しています。毎日の確認では、新規訪問100件という行動目標(KPI)の達成状況と、契約予定日をチェックし、予定日を過ぎた案件を洗い出しています。週次のミーティングでは、各課から案件の報告を受けるのですが、その場で案件名を入力するだけで進捗の時系列がすべて表示されるため、以前のようにExcelから探し出す手間がなくなりました。月次の会議では、地域別の売上集計を確認し、事業部全体の状況を報告する使い方をしています。
Mazrica BIではどのようなダッシュボードを作成し、どのような場面で活用されていますか。
瀬﨑様:Mazrica BIでは散布図を作成し、顧客をランクA・B・Cに分類しています。どの顧客に注力すべきかが一目で分かるようになり、九州事業部では「選択と集中」の方針のもと、優先的にアプローチすべき顧客が明確になりました。

バラバラな管理から、ひとつにつながる組織へ
Mazricaの活用を通じて、営業組織や現場、部門間連携の面で生まれた変化はありますか。
関口様:Mazricaの導入によって、経営層と各事業部が同じデータを見ながら話せるようになりました。今は共通の指標をもとに会話ができています。
河﨑様:経営層の立場からは、京都・東海・九州の各事業部のやり取りが見えるようになりました。気になった案件にコメントを送るなど、事業部を横断したコミュニケーションが生まれています。新人の方が抵抗なくMazricaに向き合えている印象もあり、報告の粒度も細かく、情報もしっかり書いてくれています。
瀬﨑様:月次の営業会議では、粗利率の推移を確認できるようになりました。
島崎様:Mazricaに一本化したことで、行動管理も売上管理も同じ画面で確認できるようになりました。以前は事業部ごと・担当者ごとにバラバラだった管理が一つにまとまったことが、最も大きな変化だと感じています。
川勝様:京都工場では今年新人が入ってきましたが、行動管理や案件管理のやり方をシステムに沿ってレクチャーできるため、教育がしやすくなりました。新人が新規顧客を開拓している際、Mazrica上の記録を元に「なぜクロージングできていないのか」をフォローすることもできるようになりました。
経営層の本気度が、現場の定着を後押し
Mazricaを社内に定着させるために、どのような取り組みをされましたか。
経営層がプロジェクトを一貫して後押しされたとお聞きしていますが、ITに不慣れな現場でもログイン率80%超を実現できた背景や工夫についてもぜひ教えてください。
関口様:ここにいる営業リーダーたちがしっかりやってくれたことが大きいです。我々経営層からのコミュニケーションを各リーダーがしっかり理解し、現場を引っ張ってくれました。
河﨑様:折に触れて何度も目的を伝え続けることを意識しました。「なんのために導入するのか」を、経営層である我々自身と、各事業部のリーダーが繰り返し発信するようにしています。営業部門以外の製造部門のメンバーにも、Mazricaという名前や導入目的が伝わるように話をする機会を作り、今でも周囲が置き去りにならない雰囲気づくりを心がけています。
推進体制としては、最初から全員に一斉展開するのではなく、まず2〜3人を選抜し、集中的に使いこなせる状態を作ってから広げていく進め方をとりました。
島崎様:東海事業部では、新しい仕組みに慣れるまで時間がかかるメンバーもいたため、リーダー格の人材を中心に据えて、その人を軸に浸透を進めました。この進め方によって、日報の運用も少しづつ現場に定着していきました。
今回のインタビューには、経営層から現場のリーダーまで5名が揃って参加。日本紙工の「チームで取り組む」姿勢が伝わる一幕。
属人的な営業から、誰もが成果を出せる営業へ
~AI活用と次世代マネジメントへの期待
今後活用をさらに広げていく上で計画されていることや、Mazricaに期待していることを教えてください。
関口様:Mazricaを使って営業活動そのものを底上げすることで、予材、つまり見込み案件がもっと積み上がっていくことを期待しています。また、AIが提案資料の作成を支援してくれるような機能にも関心を持っています。
瀬﨑様:私もMazrica導入当初にはなかったAI機能には注目しています。蓄積したデータをもとに、AIが最適な行動パターンを提示してくれるようになれば、営業活動にさらに活かせると感じています。
河﨑様:優秀なツールを導入しても、営業活動そのものは属人的な要素が残ります。当初の目標は、Mazricaを使うことで、営業全体の水準を引き上げることでした。特別なスキルがなくても、ツールに沿って動けば一定の成果を出せる状態を目指してきました。次のフェーズとして、経験豊富な営業担当者がMazricaをどう活用すれば、さらに成果につながるのか。その活用方法を見出していきたいと考えています。
加えて、3事業部のマネージャー層全体のレベルを引き上げていきたいとも考えています。Mazricaを通じて事業所ごとの取り組み状況が見えるようになったことで、自分自身にも良い緊張感が生まれています。
最終的な目標は、行動管理だけでなく、数字に対する意識を持つことを習慣化させることです。データを見ることも入力することも、最初は手間に感じる部分がありますが、習慣化すれば当たり前のことになっていくはずなので、その定着をマツリカさんにも後押ししてもらえることを期待しています。










